パートナーの不倫で離婚する前に考えておきたい5つのリスクと準備しておくこと4つ

離婚の財産分与

夫の不倫が発覚したら、今までの生活が一変するほどの一大事でしょう。

中には結婚時に、「不倫したら即離婚よ」なんて約束したご夫婦も少なくないはずです。連れ添った期間が長ければ長いほど、その悲しみは重くのしかかってくることでしょう。

この記事では、不倫が発覚してから離婚を切り出す前に考えておきたいリスクとに準備しておくことについてお伝えいたします。この記事を参考に、リスクへの対処と準備を整えておきましょう。

パートナーの不倫で離婚する前に考えておきたい5つのリスク

信じていたパートナーの、不倫。真実を知ったときに、関係の修復を試みる夫婦もいれば、一方で「平気で裏切るような相手とはやっていけない」と別れを選択する方もいます。

ここでは、パートナーの不倫で「離婚」という結論を出す前に、考えておきたい「離婚のリスク」について5つご紹介いたします。

周囲から「かわいそう」という目で見られる

「離婚」という言葉に、ポジティブな印象を受ける人はなかなかいません。大多数は、あまり触れてはいけないネガティブなもの・・・というイメージを持つ方ばかりでしょう。

まして、離婚の原因がパートナーの不倫であるなら尚更。周囲はしばらく、あなたのことを繊細なガラス細工のように扱うことでしょう。

もし、あなたが離婚したことでスッキリしていても、「無理して強がらなくていいよ・・・」と気を遣われることも少なくないはず。「いや、むしろ離婚で気が楽になっているのよ」といくら説明しても、「無理して強がっちゃって。かわいそうに」など、どうしても「かわいそうフィルター」越しに見られてしまうことは覚悟しておきましょう。

財産分与や子どもの親権など、決めるべきことがたくさんある

「結婚」と「離婚」。「結婚」は婚姻届を提出するだけですが、「離婚」となると想像以上の手続きが必要です。

持ち家はどうするのか?住宅ローンの支払いは?家具や電化製品はどちらが引き取るのか?夫婦共同で貯めていた貯金の分配は?子どもの親権は?子どもとの面会の頻度は? 養育費は?などなど、夫婦で決めなければならないことは多数あります。

不倫されたというショックな精神状態のまま、離婚に向けて決めるべきことについて話し合いを重ねる必要があります。感情的に離婚を進めずに、一度冷静になって主張することをまとめておくことをおすすめします。

想像以上にエネルギーを使うことになることを覚悟しておきましょう。

ちなみに、夫婦関係を解消した後に「あ、そういえば・・・」と連絡を取る必要が出ないよう、離婚によって生じるあらゆる問題について、念入りに確認しておきましょう。口頭の約束ではなく、きちんと書面に残すこともお忘れなく。

子どもの気持ちを汲みながら離れなければならない

もし、お子さんがいる場合は、子どもの気持ちもきちんと汲まなければなりません。

あなたにとってパートナーは「裏切り行為をした最低の男」かもしれませんが、子どもにとっては「かけがえのない大好きなパパ」です。「あんな男に子どもと関わってほしくない」というお気持ちは分かりますが、子どもの気持ちを無視して引き剥がすのはあまりに酷なことです。

離婚することであなたとパートナーの関係は「他人」へと解消されますが、子どもにとっては、いつまでも血のつながった「親」です。離婚の事実は仕方がないとしても、「パパとはもう二度と会えないのよ」「連絡も取ってはいけません」など、シャットアウトを強制しないようにしてください。

「〇ヶ月に1回面会」など面会の日を定期的に設ければ、子どもの「パパに会いたい」という気持ちは落ち着くでしょう。なお、パートナーの悪口を子どもに伝えるのは避けてください。「あなたのパパはね、他の女性と・・・」なんて、事実だったとしても、子どもの心には傷となってずっと残ることになります。仮に子供が知っていても、そのことについて思い出す話は避けたほうがいいでしょう。

離婚後の生活に不安はないか

離婚をすると、自立した生活を強いられます。収入面でも生活面でも、助け合いながら生活していた今までとは違い、自分で自分の面倒をすべて見なければいけなくなります。

まして、お子さんがいて親権をあなたが持つなら、お子さんの養育責任が、すべてあなたに圧し掛かってきます。養育費が毎月送られるとしても、お金があるだけでは子どもの成長は望めません。毎日の食事の用意をはじめ、しつけ、学校行事への参加など、子どもは毎日のように大人のサポートを必要とします。もちろん、父親と離れたことでのメンタルケアも。

育児、仕事、家事、将来のこと・・・。ひと通りの構想図が描けないうちは、まだ思い留まったほうが良いかもしれません。不倫が発覚したらすぐに婚姻関係を解消したくなるお気持ちは分かりますが、衝動的に行動してしまうと、「生活できない・・・」と後悔する結果になることも。

今までと100%同じ生活をすることは、まず無理だと思って良いでしょう。しかしそのランクダウンを差し引いてもある程度の生活ができる、と見込みが立ったとき・・・、それが離婚届を提出するタイミングといえるでしょう。

戸籍に傷がつき、再婚の弊害になることも

離婚をすると、戸籍に「×」印がつきます。それは、原因がどこにあれ変わりません。たとえ離婚の原因が相手にあっても、あなたが裏切り行為の被害者であっても、「×」がつく事実に変わりはありません。

もちろん、日常生活を送るうえで特に支障はありませんが、今後結婚したいと思えるような相手と出会えたとき、「離婚歴あり」という事実はやはり伝えなければなりません。バツイチであることに偏見の目を持つ方は少なくないので、もしかしたら再婚の際、お相手のご両親の説得に少々苦労をすることもあるでしょう。

そんな肩書を含めて、あなたという人物をまるごと受け止めてくれる方と出会えることが望ましいでしょう。

パートナーの不倫が発覚してから離婚を切り出すまでに準備しておくべき4つのこと

不倫発覚後、離婚を切り出すまでにしておく準備

不倫発覚後すぐに「離婚よ」と突き付けるのは、賢明ではありません。離婚を切り出す前に、水面下で着々と準備を進めていきましょう。

確たる証拠が出るまでは、泳がせておいた方が良い

例えばあなたが、「今度はいつ会える?会いたいわ」という女性からのメールを発見したとしましょう。確かに文章だけなら不倫相手とのやり取りのように感じますが、実はこれだけでは、「確たる証拠」としては不十分です。

なぜなら、そのメールを見せて「不倫していたのね」と問い詰めたところで、夫に言い逃れをさせてしまう可能性があるからです。「いや、この前に付き合いで行ったキャバクラの女の子から、営業メールがしつこくて」なんて返されたら、その真偽はなかなか確かめられないのではないでしょうか。確かめる手段をあれこれ画策しているうちに、口裏を合わされる可能性だってあります。

そのため、確たる証拠を入手するまでは、まだ知らないふりをして泳がせておくのが得策です。

確たる証拠を自力で掴めない場合は探偵に依頼

確たる証拠というのは例えば、ラブホテルや不倫相手の自宅へ出入りするときの写真などです。親密にしている写真があれば、もし裁判に発展してもかなり有効な資料として使えます。あるいはLINEやメールなどの履歴も、残しておいて損はありません。

もし、「怪しいのにいつまでも決定的な証拠が出ない」というのであれば、探偵事務所への相談も視野に入れることをおすすめします。探偵は特殊な機材を使用して、素人では撮れない証拠写真を掴むことを仕事にしています。ですので、証拠を掴む確率を上げるなら探偵事務所にご相談することをお考えください。

貯金額の見直し

もし不倫が発覚すれば、非があるのは夫の方です。

出来る限り慰謝料を請求したうえで離婚したいものですが、例えば夫が、「お前にも非はあるだろ。お前が夫婦生活を何度も拒絶するから、俺は他の女性のほうに行くしかなくなったんだ」など「あなたの非」を言い出す可能性も、無いとは言い切れません。

そうなると、もう泥沼です。「こういう悪いところがある」と言い合いになっては、収まるものもなかなか収まらないものです。

もちろん裁判をすれば、不倫の確実な証拠を持っているあなたのほうが有利になりますが、旦那様の言い分によっては慰謝料が思うような額でもらえないこともあるでしょう。

そのため、万が一のことを考えて、あなたの貯金額を見直しておくことをおすすめします。婚姻前に貯めた金額は、財産分与の対象にはならず、そのままあなたのものとして使えます。

へそくりも含めて、あなたの貯金額はいくらありますか?もし家を離れても、安心して暮らしていけるような金額は持っていますか?

もし満足に貯金できていないようでしたら、少しずつでもコツコツ貯めておきましょう。備えあれば憂いなし、です。最低でも、100万円以上は確保しておくことをおすすめします。

離婚後の住まいや生活について考えておく

離婚となると、今の住まいを離れる選択をしなければならないこともあります。
もちろん夫の不貞が原因である以上、出ていくべきは夫のほうですが、万が一のことまで考えておいて損はないでしょう。

もしあなたが家を出るとなったら、住まいはどうしますか?
実家に戻るという選択肢もありますし、あるいはアパートを探す方法もあります。アパートであれば、今は保証人不要の物件が多数出ていますので、今からある程度の目星を付けておくのも悪くはないでしょう。

また、引っ越すとなると職場も変わる必要があります。夫とまた顔を合わせるリスクはあるとしても、それほど今の住まいから離れていない場所に引っ越すのであれば、それほど大きく生活環境は変わらないはずです。

しかし、やはり多くの女性は、現住所から遠く離れた地を選択するものです。もしその場合、大体どの辺りに住みたいのか、こちらも目星を付けておいて損はないでしょう。

養育費や財産分与など、自分の中での意見を考えておく

離婚を切り出すまでに、夫婦の共有財産や、子供がいる場合には親権や養育費の分担など、離婚にまつわる全般的な事柄を、あらかじめご自身の中で意見をまとめておくことをおすすめします。

いざ離婚の話をしたときに、「まだ何も考えていないけれど、これから色々調べるから・・・」と伝えるのは何だか格好が付きません。

家のローンはどうするのか、家具などはどうしたいのか、子供の養育費はどちらが何歳まで支払うのかなど、ご自身の中でおよそのイメージを付けておきましょう。

一般的な検討事項として、例を挙げていきます。離婚を切り出して話し合いになった際に、あなたはどうしたいのかをサッと伝えられるよう、あらかじめ意見を明確にしておきましょう。

ちなみに夫婦の共有財産の例として、以下のようなものが挙げられます。

夫婦の共有財産の例

  • 保険の解約返戻金
  • 不動産
  • 家財
  • 有価証券
  • 退職金など

「家」や「車」など、物理的に折半できないようなものは、売却して現金化したうえで折半するのも一つの方法ですよ。

共有財産以外の検討事項としては、以下のようなものが挙げられます。

その他、検討するべきこと

  • 慰謝料
  • 養育費
  • 親権
  • 子供との面会の頻度など

特に子供が絡んでいることは、いざ離婚の話を夫婦で話し合うときには夫婦どちらかの意見だけで一方的に決めずに、お子さんの気持ちにも配慮してあげると良いでしょう。
離婚を切り出す前には子供にも内密にしながら、ご自身の考えをまとめておきましょう。

まとめ

不倫が発覚してから離婚を切り出す前に考えておくリスクと準備しておくことをお伝えしましたが、いかがでしたか?

いざ離婚の話になると夫婦ふたりでの決めごとが非常に多くあります。不倫した旦那さん相手に、こちら側の条件を提示するか予め決めておくと、離婚の話もスムーズに進みます。この記事を参考に、着々と離婚までの準備を進めていってください。

浮気調査・不倫調査の料金・費用相場

1日あたりの相場 費用総額の相場
浮気調査・不倫調査 13.3万円 64.8万円

※実際に探偵ちゃんで紹介した探偵事務所に依頼した人の事例を元に算出しています。