職場・社内でいじめられたときの対処法9つと仕返し方7つ!相談窓口もご紹介
あなたは職場でのいじめをどう捉えているでしょうか。職場でのいじめを目撃したことがないという人もいれば、自分が被害者になったことがあるという人もいるでしょう。仕事は多かれ少なかれあなたの生活の一部です。そのため、1日の大半の時間を費やす職場での居心地が悪ければ、毎日の生活そのものが嫌になってしまいます。
そこで今回は、職場での典型的ないじめの種類といじめの原因、その対処法についてご紹介していきます。職場でのいじめについて知りたい、いじめから脱却したいという方はぜひ参考にしてみてください。後半では職場いじめの相談窓口もご紹介していますので、今いじめに遭っている方は第三者への相談も検討してみてください。
職場での典型的ないじめ6つ
いじめと聞いて学生や学校を思い浮かべる人は多いでしょう。しかし、いじめが起こるのは学校だけではありません。社会人になってから、職場でいじめが発生することも十分あり得ます。そして職場でのいじめは、学生時代のいじめとは中身が異なります。
では、職場でのいじめにはどのようなものがあるのでしょうか。まずは職場での典型的ないじめを6つご紹介していきます。自分がされている行為がいじめかどうか判断できないという方は、これらの典型例に当てはまるかどうかを考えてみましょう。
その1:暴力
職場での典型的ないじめの例として、暴力が挙げられます。暴力といっても、程度によってさまざまですが、もちろん軽微なものであっても許されません。たとえば書類で軽く頭を叩くというような、加害者側は暴力だと認識せずに行っている行為もハラスメントに該当する可能性があります。
加害者や傍観者が暴力ではないと主張しても、被害者が暴力だと感じれば、それはいじめ行為であると認定されることが十分あり得ます。
その2:暴言や嫌味
先ほどは暴力という傍から見ても分かりやすい典型例を挙げました。しかし、職場でのいじめは暴力だけではありません。暴言や嫌味を言われるといったような、一見周りからは気付いてもらえないいじめもあります。もちろん、みんなの前で暴言を浴びせられるようなことがあれば周囲も気が付きますが、加害者があなたと二人のときを狙って暴言や嫌味を言ってくることがあります。
「ちょっと嫌味を言われただけだし、こんなことでいじめだなんて騒げない」と嫌味を言われても我慢している方がいらっしゃるでしょうが、あなたの気分を害するような発言をしてくることは、十分いじめ行為だと言えます。
その3:無視
職場でのいじめには、暴力や暴言などの直接的な攻撃だけでなく、無視も含まれます。何かされるわけではなくても、無視をされることによって精神的な苦痛を受けるでしょう。また、業務上必要な会話ややり取りがあるにも関わらず無視をされた場合、仕事にも影響が出ます。
無視されるということは精神的にかなり負担がかかり、ストレスを負うことになるため、無視という行為は十分いじめに認定されるでしょう。
その4:過度な業務の押し付け
職場いじめの典型例として、過度な業務の押し付けが挙げられます。作業スピードは人それぞれですが、一日の労働時間に対しての業務量には限度があります。明らかにその限度を超えた業務をさせようとする行為はいじめに当たります。もちろん、人手不足で全員がそのような業務量の中で働いている場合、労働の上での問題にはなりますが、いじめと立証するのは難しいでしょう。
特定の人物から、あなたにだけ過度な業務を振られる場合はいじめと言えるでしょう。
その5:仕事を与えない
あなたにだけ過度な業務を押し付けることもいじめ行為に当たりますが、反対に、仕事を与えないという行為もいじめだと言えるでしょう。他の人は適度な仕事が与えられているのにあなたにだけ仕事を渡さないのは明らかにハラスメントです。
他にも、能力に見合わない仕事ばかりを与えられている場合もいじめだと言えます。たとえばマネジメント業務を任せていた人に対して、清掃業務しかやらせない等のいじめが考えられます。
その6:過干渉
職場いじめの典型例として、過干渉が挙げられます。過干渉というのは、あなたのプライベートのことを必要以上に探ってきたり、あなたの家族の問題に介入してきたりすることです。もちろん、職場の人にプライベートな質問をすることが絶対にいけないというわけではありません。しかし、あなたが嫌がっていたり、答えたくないそぶりを見せていたりするにもかかわらず、必要以上に介入してくる場合は、いじめに該当する可能性があります。
職場でいじめが始まる主な原因5つ
ここまで職場いじめの典型例をご紹介してきました。今いじめられている自覚がある人は、当てはまる項目があったでしょうか。続いては、職場でいじめが始まる原因についてご紹介していきます。原因を知っていれば、事前にいじめを防止することもできますし、原因になったことを改善することでいじめから脱却することもできます。
自分がいじめられるのではないかと不安に思っている方や、既にいじめられていて原因を知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
仕事でミスをした
職場でいじめが始まる原因として、仕事でミスをしたということが挙げられます。もちろん、たった一回のミスでいじめが始まるケースは少ないでしょうが、同じようなミスを何度も繰り返してしまうと、それをよく思わない人がいじめを始めてしまうでしょう。
また、一回のミスであってもそれが影響力の大きいものであれば、あなたのミスで被害を受けた同僚が嫌がらせを始めることもあるでしょう。
コミュニケーションが上手くとれない
コミュニケーションが上手くとれないことが原因で職場いじめが起こることは非常に多いです。普段からのコミュニケーション不足や伝え方やヒアリング能力に多少の欠点があると、お互いが考えていることが分からず、すれ違ってしまい、相手のフラストレーションが高まります。
この場合は、本人が気づいていないことがあるので、同僚などに自らのコミュニケーションについてできているか聞いてみて下さい。
協調性がない
いじめの原因として、あなたに協調性がなかったからということが挙げられます。一人で完結する仕事も中にはありますが、チームで動くことがほとんどです。チームで仕事を進めていくうえで、ある程度の協調性は必要です。協調性がなければ仕事をスムーズに進められず、社内でのやり取りもギクシャクしてしまうでしょう。
協調性があるというのは、何もみんなに意見を合わせることではありません。たとえ違う意見の人がいても、その意見を尊重して仕事を進めることこそ、本当に協調性があると言えるのです。
容姿が良い
職場いじめの原因として、容姿が良いということが挙げられます。容姿が良いと何かと得をするから羨ましいという意見もありますが、得をすることばかりではありません。容姿が良いことでひいきされているのではと、誤解されていじめが始まることもありますし、自分の好きな人を取られたからといじめが始まることもあります。
集団にいて目立つ存在の人はどうしてもいじめの対象になりやすいため、容姿が良いということが仇になってしまうのです。
ストレス解消
肉体労働や精神的にかなり負担を強いられる職場環境の場合、加害者がストレス解消のためにいじめをしていることがあります。これはあなた自身に原因があるのではなく、加害者の精神状態や職場の労働環境に問題があると言えるでしょう。
加害者はストレス発散のためにあなたをいじめているため、いじめの対象は言ってみれば誰でもよいのです。他にターゲットができると、あなたへのいじめはあっさりとなくなるかもしれません。
職場でいじめられた時の対処法5つ
では、職場でのいじめに遭った場合、どのように対処すればよいのでしょうか。耐えればいつか終わると思いひたすら我慢していてはいけません。いじめに気づいてもその行為を黙認する人や傍観者になる人はたくさんいるため、自ら声を上げなければ泣き寝入りとなってしまうことがあります。
ここからは職場でいじめられた時の対処法を5つご紹介していきます。いじめられているが、いじめから脱却するためにどうしたら良いか分からないという方はぜひ参考にしてください。
気持ちを切り替え、自分の仕事に集中する
ちょっとした嫌味を言われたり、必要以上に長々と説教されたりと、いじめの中でも比較的軽い場合は、過剰に反応せずに淡々と自分の仕事に集中すると良いでしょう。
いじめている相手の反応を見て喜ぶ、優越感に浸るタイプもいるため、必要以上に感情をむき出しにして相手を付け上がらせないことです。
上司の上司や同僚に相談する
上司からのいじめが繰り返されると、精神的な苦痛から気持ちを立て直そうと思っても、なかなか1人では難しいものです。1人で解決しようとせず、上司のさらに上の信頼できる上司や同僚に相談しましょう。
社内のハラスメント相談窓口に相談する
いじめの事実を第三者に相談したい場合、まずは社内のハラスメント相談窓口に相談してみましょう。自分のされている行為がいじめかどうか分からない場合も相談して問題ありません。それが、いじめに当たるかどうか判断してくれるはずです。
また、あなたが受けている行為がいじめだと判断された場合は、社内方針に則った対応をしてくれるでしょう。きちんとした相談先が整えられた会社であれば、プライバシーにも配慮してくれるはずなので、安心して相談しましょう。
人事部に相談し、部署移動や転勤を申請する
上司の上司や同僚、専門部署に相談した場合でも、必ずしも「いじめ」と認定されるとは限りません。もしも、いじめが解決しないのであれば、人事部に相談して部署移動や転勤を申請するのも1つの手です。
証拠を集めておく
あなたが今いじめを受けている場合、いじめの証拠を集めておくようにしましょう。有力な証拠になり得るのは、やはり動画や音声で実際にいじめられている現場を残しておいたものです。録画や録音が難しい場合は、いつ何をされたのかを細かくメモして残しておきましょう。
いじめの証拠を残しておくと、相手がいじめ行為を認めない場合や裁判沙汰にまで発展したときにあなたが有利になります。泣き寝入りしないためには、いじめをただ我慢するのではなく証拠を溜めていきましょう。
自分の非を改善する
いじめの原因があなたにある場合、自分の非を改善することがいじめから脱却する一番の近道です。例えば、あなたのミスの多さが原因となっていじめが始まったと分かっている場合には、ミスがないように気を付けて仕事をすることでいじめがなくなっていく可能性があります。
また、普段から同僚とコミュニケーションできていない自覚がある場合は、コミュニケーションを取る時に、相手への伝え方を工夫したり、ヒアリング能力を補うために同僚などの助けを借りて下さい。
社外の相談先に相談する
社内に相談窓口がない場合や、あってもあまり信頼できないと判断した場合、思い切って外部の相談先に相談しましょう。外部の相談先であれば、社内の相談窓口よりも距離があるため、あなたが要望しない限り必要以上の介入はしてこないという安心感があります。
また、社内の相談窓口で満足いく対応が得られなかった場合に社外の相談先に相談するのも効果的です。第三者からの意見が聴けるため、あなたも冷静になって話が聞けるでしょう。具体的な社外の相談窓口は、この後ご紹介していきます。
会社を辞める
自分なりにいじめの原因を取り払ってもいじめがなくならず、あまり大ごとにしたくないという場合、会社を辞めるということを検討してもよいかもしれません。もちろん、被害者であるあなたが辞めなければならないのは不条理ですが、職場の環境というのは働くうえで非常に重要です。
今の会社や仕事に未練がなければ、思い切って転職するのも一つの手でしょう。今の会社で働きたいという強い思いがあるのであれば、いじめられていると声を上げるしかありません。
仕返しする
働いている会社は、就職活動で苦労してやっと手に入れた会社の人も多いでしょう。仕事をこなせるようになり、ようやく一人前になれたと、ホッとしている人もいるかもしれません。
しかし、上司や先輩、同僚などからのいじめで、楽しく働けないばかりか、精神的なダメージを受けます。なかには、他の人がいないところで陰湿ないじめをしてくる人もいるでしょう。いじめに耐えていれば、相手があきらめるとは限りません。いじめても何も抵抗しないことを理由に、さらにエスカレートする可能性があります。
だからこそ、悪質な職場いじめには仕返しすることを検討してみてはいかがでしょうか。相手の意表をつく仕返しをして、いじめの加害者を黙らせましょう!
職場いじめ・社内いじめに遭った時の仕返し7つ
いじめ加害者は、相手に惨めな思いをさせることで、自分が優位に立てると考えています。だとすれば、いじめ加害者への仕返しは、あなたが相手よりも優位に立つことでしょう。いじめ加害者よりも優位に立つ仕返し方法を7つご紹介します。
職場に居続けるならあえて笑顔で接する
職場を辞められれば、いじめからすぐにでも抜け出すことができます。しかし、職場を辞めたくないという人や、いじめに屈したくないと考える人もいることでしょう。そんなときに試してみたい仕返し方法は、あえて笑顔で接することです。「こんないじめなんか平気だよ」と心に思いながら、笑顔で接しましょう。
いじめ加害者は、自分よりも惨めな思いをさせることで、自分が優位に立ちたいと考えています。笑顔で接して、この人をいじめても意味がないと思わせましょう。相手は、自分の行為を恥じて、ますます自己嫌悪に陥ることでしょう。
いじめ加害者よりも出世する
いじめ加害者があなたよりも上の立場にいる場合、相手はあなたとの上下関係が崩れないかぎり、いじめ続けることが考えられます。その悪縁を断ち切るためには、あなたがいじめ加害者よりも出世することが必要です。
いじめ加害者があなたの直属の上司の場合は、正当な評価をしてくれない可能性があります。他部署への異動が可能なら異動届を提出するとよいでしょう。そして、新たな部署で仕事に励み、元上司よりも上役を狙って下さい。
他部署への移動がかなわない時は、上司よりも仕事ができるようになって、さらに上の上司に対して仕事の成果をアピールしてください。必ず仕事ができる人を放ってはおきません。
繁忙期に休職・退職する
いじめによって精神的なダメージを受け、病院で精神疾患などの病名を診断された場合は、休職や退職を考えることも大切です。自分の心身を第一に考えましょう。
どうしても仕返しをしたいという場合は、診断書を会社に提出して繁忙期に休職や退職をするとよいです。繁忙期に休職・退職することで、一時的にいじめ加害者に仕事の負担をかけることができます。小さな仕返しに思えるかもしれませんが、何もしないよりは気持ち的にスッキリするでしょう。
恋人をつくる・寿退社する
いじめをする人は、自分を良く見せようとする場合が多く、仕事やプライベートが思うようにいっていないことがほとんどです。毎日が充実している人が、わざわざ人を不幸にするためにいじめをする人はいません。相手が幸せそうに見えるのなら、幸せなフリをしているのでしょう。
だからこそ、恋人をつくったり、女性であれば恋人と結婚して寿退社したりと、プライベートを充実させましょう。プライベートを充実させることで、相手よりも優位に立つことができます。とはいえ、相手に幸せアピールをする必要はありません。幸せな人は自然に表情に出ているので、言葉で伝えなくても相手には分かるでしょう。
自分らしく充実した日々を過ごす
趣味や習い事など職場以外でも、新しい人間関係、環境をつくりましょう。職場と自宅を往復するだけの生活を送る場合、社内での評価や人間関係があなたの全てになってしまう恐れがあります。社内で評価されないことで、「自分はなんてダメな人間なんだ」と落ち込んでしまう人もいるでしょう。これではいじめ加害者の思うツボです。
職場以外でも、自分を正しく評価してくれる場所や人と接するようにしてください。「自分は必要とされている」「職場だけが自分の居場所ではないんだ」と思えれば、自分らしく充実した日々を過ごせるでしょう。きらきらしているあなたを見せることこそが、加害者への仕返しになります。
今の職場よりも大手の会社に転職する
世の中には、いじめに対して何も対処しない、正当な評価をしない会社があります。あなたがいじめに耐えて仕事で見返そうと思っても、そういう会社では努力がムダに終わってしまうかもしれません。
そんな職場にい続けても、何のメリットもありません。仕事で評価される自信がある人は、今の職場よりも大手の会社に転職をしてみてはいかがでしょうか。仕事ができる人たちの中で、切磋琢磨して仕事に励むことができます。いじめ加害者は、いじめていた相手が自分よりもいい会社に転職するなんて、と劣等感を感じるでしょう。
労働局の権限で指導してもらう
職場いじめ、社内いじめがあまりにもひどく、会社に相談しても動いてくれない場合は、各都道府県の労働局に相談してください。
各都道府県には、厚生労働省の管轄にある「労働局」という部署が設置されています。労働局では、事業主と労働者間でトラブルが生じた時に、どちらか一方が「援助の申し立て」を行うことで、トラブルの解決のために指導や助言を行ってくれます。
また、暴行や精神的な被害が生じる悪質ないじめの場合、被害届を警察に提出すれば、刑事事件として扱ってもらえる場合もあります。いじめ加害者や会社に対し、何らかの制裁を加えることも可能です。その際は、証拠を残しておく必要があります。証拠を準備し、「会社を辞めるつもりだけど、いじめ加害者に制裁を加えたい」と思っている場合は、相談してみるのもよいでしょう。
職場いじめ、社内いじめの加害者にやり返す場合のリスク
社内いじめの報復として、いじめ加害者に仕返しをするとき気をつけなければならないのが、リスクがあるということです。では、どのようなリスクが考えられるのか。職場いじめの加害者にやり返す場合のリスクについて確認しておきましょう。
職場いじめがエスカレートすることも
あなたが勇気を持ち、職場いじめの加害者に立ち向かったとしましょう。いじめ加害者はどのような反応を示すのでしょうか。今まで、いじめに対して反発しなかったあなたの反応に相手は驚くでしょう。なかには、いじめを止める人も出てくるかもしれません。
しかし、同時にいじめがエスカレートするリスクがあることを覚悟してください。相手は、何とかしてあなたを自分に屈服させようと企むかもしれません。
もし、いじめがエスカレートしても、反発する姿勢を崩さないようにしてください。怯んでしまえば、相手は、強く出れば言うことを聞くと学習するため、あなたへのいじめは続くことになるでしょう。仕返しすると決めた以上は、いじめに抵抗する姿勢を貫き通す覚悟が必要です。
仕返しする自分が嫌いになる
社内いじめの加害者への仕返しに成功すれば、あなたへのいじめ行為をやめさせることができます。あなたはいじめに立ち向かい、見事勝利をつかむことができます。
しかし、仕返しをしたことで相手のプライドを傷つけたことへの罪悪感から自分を情けないと感じ、嫌いになってしまうかもしれません。「いじめられたから仕返しをするのはあたりまえ」と思えないのであれば、それはあなたがとても心の優しい人だからでしょう。だからこそ、仕返しをする自分を責めてしまう可能性があります。
周囲からの信頼を失ってしまうかも
職場いじめに対して仕返しをすることで、周囲からの反応が大きく変わることがあるかもしれません。いじめ加害者が周囲の人に、自分がいじめたことを言わずにあなたの批判や悪い噂を流される可能性も考えられます。
また、いじめへの仕返しと知っていたとしても、「いい人そうに見えたけど、本当は怖い人だったんだね」「なるべく距離を取るようにしよう」などと、思われてしまうかもしれません。
職場いじめへの仕返しをしたことで、あなたが築いてきた信頼関係やあなたのイメージを自ら壊してしまうかもしれないのです。仕返しをした事実で自分を苦しめることがないよう、仕返しをする前によく考えてから行動しましょう。
仕返しの度を越すとどうなる?
社内いじめの加害者への仕返しの目的は、あくまでも自分へのいじめを止めさせ、自分を守るためです。しかし、加害者への憎しみやいじめを受けた悔しさから、仕返しがエスカレートしてしまう可能性があります。仕返しの度を越してしまうと、あながたいじめの加害者になってしまいます。
相手にいじめを止めさせた時点で仕返しは終了です。しかし、仕返しをすることで優越感を味わってしまうと、仕返しがエスカレートして歯止めがきかなくなることがあります。自分にとって、仕返しがストレスの発散や不満解消のはけぐちになってしまう恐れがあります。
いじめの加害者となることで、周りからの信頼も失い、出世の道が閉ざされたり、要注意人物として会社から見られ、希望しない仕事への配属になったりする場合もあります。さらに、悪質なことに手を出してしまえば、法律に触れてしまう可能性も考えられます。
仕返しをする場合は、仕返しをする当初の目的を忘れないようにしましょう。くれぐれも法律に背く行為には手を出さないように、自制してください。
度を越さない程度に仕返しをして鬱憤を晴らそう
職場いじめは悪質な嫌がらせに他なりません。しかし、度を超えた仕返しをすれば、あなたもまた、いじめ加害者と同類に成り下がってしまう可能性があります。相手と同じ土俵に上がった時点で、あなたはいじめに負けたことになるでしょう。
自分らしく楽しい毎日を送るためにも、上記の仕返しを参考にして自分にプラスになるような仕返しをしてください。また、仕返しをするリスクを理解した上で、自己責任の下で仕返しをするかどうかを検討しましょう。覚悟が持てない場合は、仕返しはせず、自分の幸せのためにできることを探してみてください。
職場いじめの相談ができる相談窓口
職場いじめを誰かに相談したいと思った時、考えられる相談先はいくつかあります。ここでは、社外にある職場いじめを相談できる相談窓口についてご紹介していきます。社内では相談しにくいという方は、ぜひ社外の相談窓口を頼ってみてください。
守秘義務があるため、あなたがいじめられていることが公になることはありませんし、あなたが望めばいじめへの対応を検討してくれるはずです。
各都道府県の労働局
社外の相談窓口として、まず各都道府県の労働局が挙げられます。労働局とは、厚生労働省管轄下にあり、労働問題全般に対応する行政組織です。あなたが被害にあっているいじめについて相談すると、法律に則ったアドバイスやトラブル解決に向けた対応をしてくれます。
労働局に相談に行く前には、できるだけいじめの証拠を集めておくようにしましょう。
都道府県の労働局の情報はこちら
都道府県労働局 |厚生労働省
労働組合
職場でいじめに遭っている場合、労働組合に相談するのもよいでしょう。労働組合とは、労働者の雇用を維持・改善すること等を目的とした労働者の連帯組織です。労働組合には誰でも加入することができます。あなたの会社に労働組合がない場合でも、個人で加盟が可能な「個人加盟労働組合」があるので安心してください。
労働組合に相談することで、同じようにいじめの被害に遭った人に話を聞く事ができたり、労働組合からいじめ撲滅への働きかけをしてくれたりします。
弁護士
職場いじめが徐々にエスカレートしてきて、精神的にも肉体的にも大きな負担となってきている場合には、弁護士に相談するのが得策です。弁護士は法律の専門家ですから、具体的な解決策や法的手段を提案してくれます。
ただ、弁護士へ相談する場合、相談料や依頼の費用など金銭的な負担が発生するという点には注意が必要です。
まとめ
今回は、職場いじめの典型例とその原因、対処法についてご紹介してきました。一度いじめの被害に遭うと、会社に行くこと自体がしんどくなり、仕事にも影響が出てしまうことがあります。いじめはエスカレートする前に解決することが一番です。
いじめの原因を解決したり、できそうな対処法から試みたりすることで、いじめの改善に繋がる可能性が高いです。いじめを我慢し続けるのではなく、勇気を出していじめ脱却に向けて自ら行動してみましょう。