上司だけじゃない!職場で同僚からモラハラを受けないための対策は?
職場生活を脅かしてくる存在がいます。「上司」との考えが一般的ですが、同僚からのモラハラに苦しめられる人が増えています。
パワハラが厳しく問いただされるようになっただけでなく、終身雇用制が崩壊しつつある時代の流れもあり、上司のパワハラの脅威は和らいできたといえるでしょう。ただ、上司からのモラハラ、同僚からのモラハラの脅威があります。
暴力などの目に見えやすい行為でなく、言動や態度、その他の策略などを用いたモラハラという嫌がらせです。
モラハラを受けると精神的なダメージにより、下手をすれば会社に行けなくなってしまう事態にもつながりかねません。そうならないためにも、事前のモラハラ対策は必須といえます。
今回は、職場で同僚からモラハラを受けないための対策をご紹介します。また、対策を打つといっても同僚への反撃を推奨してはいません。反撃してはならない理由についても触れていますので参考にしてみてください。
同僚による代表的なモラハラのパターン
まずは、有効な対策を打つためにも、同僚による代表的なモラハラのパターンから見ていきましょう。
能力を認めてもらえない
仕事の目的を達成しているのにも関わらず、過程について指摘をしてくるケースが多い傾向にあります。例えば、「もう少し効率の良いやり方あるでしょ」や「優先順位の立て方がおかしい」などと言われたりします。自分より仕事ができてしまっては困るという心理からの発言です。ほかの人と同じやり方をしていたとしても、被害者に対してだけそれを言ってくるのは不合理としか言いようがありません。
人格を否定される
「~は魅力がないから契約がとれないんだよ」、「そんな性格だから家庭もうまくいかないんだ」などと、仕事やプライベートでうまくいかないことを、被害者に問題があると決めつけてきます。仕事は努力次第でできるようになるかもしれませんが、性格を変えることは難しいです。被害者が、その性格について反省していることを知っていたとしても、嫌がらせが続くから厄介です。
指示を聞いてもらえない
仕事は協力して行わなければなりませんが、モラハラをしてくる同僚には関係がありません。仕事をお願いしても、いかにも正当な理由を持ち出して足をひっぱります。「他の案件が大事だから」、「それは今やらなくていいのでは?」などと、取り合ってもらえないのです。その仕事をしてもらえないと次の作業に取り掛かることができない場合、被害者のストレスはたまる一方です。
仲間はずれにされる
飲み会やイベントに誘わず、他の社員とターゲットとの距離を遠ざけようとします。ターゲットと周囲の関係を薄くすることで、嫌がらせしやすい環境を整えるという目的です。最悪なことに、ターゲットがいないところで陰口を広め、不利な状況に拍車をかけてくるケースもあり得ます。仕事とは関係ないところで根回ししてくるので、直接対策を打ちづらいです。
仕事の量を極端にされる
見るからに面倒な仕事を手伝わされたり、自分のほうが詳しいからと仕事を取られたりするパターンです。仕事が多いと集中力や体力が減ってしまうし、反対に仕事が少ないと職場で成果を上げにくくなってしまいます。どちらにせよ職場で不利な状況に追い込まれることには変わりありません。
成果を横取りされる
仕事を協力して行った場合、その成果の所在はあいまいになりがちです。ターゲットに隙があると、容赦なく成果を横取りしてきます。ターゲットが作成した書類を上司に持って行ったり、親睦が深まってきた取引先の契約を勝手にとってしまったりするなどが、よい例でしょう。仕事に真面目に取り組んだ人こそ、怒りが収まらなくなるような嫌がらせです。
同僚からモラハラを受けないための対策
同僚からモラハラのターゲットにされてしまうと、つらい思いをすることがわかっていただけたでしょうか?ここからは、そのような思いをしないためにも、モラハラを受けないための対策をご紹介します。
職場で目に見える実績を作る
実績をつくることで第三者が認めてくれます。他の人が認めているのに、同僚が認めない姿は、誰の目にも不自然に見えます。同僚自身も不自然さに気が付くので、ターゲットに危害を加えづらくなります。ただ、あまり目立たない実績を作っても人の目に触れにくいため、同僚が横取りしやすいので効果が薄いといえます。同僚がモラハラできないくらいに目立つ実績を作りましょう。
仲間を作る
他の社員と距離を遠ざけてくるモラハラ行為を受けないためには、先手を打つ必要があります。先に仲間作ることです。仲間と親睦を深めていくと、反対にモラハラ加害者がその輪に入りづらくなってきます。悪気がなくても不思議と立場が逆転してしまうのです。その際は、モラハラ気質のある同僚に対して温かく接しましょう。そのチャンスに良好な関係を築ければ、モラハラを受けることもなくなることでしょう。
あまり関わらず情報を与えない
モラハラ行為は、こちらの情報を基にした言動によるものが多い傾向にあります。プライベートな情報や性格、行動などからターゲットに不利な情報を用いて傷つけてきます。その対策としては、情報を与えないことに尽きます。情報がなければ、それをもとに悪口を言うことはできません。モラハラのターゲットにされると、もっと同僚と仲良くならなければならないと考えてしまいがちですが、逆効果です。中途半端に仲が良くなると会話の量も増え、情報引き出されてしまい、弱点を知られてしまいます。
自分を卑下するのをやめる
責任感を持つことは、仕事において悪いことではありません。しかし、それが行き過ぎて自分を卑下してしまうことがあります。自分が悪いと認めることは、相手が悪くないと認めることと同義です。つまり、私は責任を押し付けられても大丈夫です、と同僚にアピールしているのと変わりはありません。同僚からモラハラを受けない対策として、自分が何でもかんでも悪いと思うこと自体が良くないことだと認識することから始めましょう。
同僚のモラハラに反撃してはいけない理由
同僚の嫌がらせに耐え兼ね、反撃したくなってしまうかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、リスクが高いのでおすすめしません。
具体的なリスクを見てみましょう。
- 過激な行為を他の同僚や上司に見せてしまい関係性が崩れる
- 実は同僚に悪意がなく、不必要に関係性を悪化させてしまう
- 反撃したことで余計に落ち込んでしまい、職場に行きにくくなる
- 同僚からさらなる反撃を受ける
- 謹慎処分や給与の減額を言い渡される
反撃すればすっきりするかもしれませんが、このようなリスクがあることを肝に銘じておきましょう。
モラハラを受けてつぶれる前に
モラハラの対策を打っても被害を受けてしまう場合があります。その際に頼れるのは、ご自身が最も信頼している上司です。部下が働きやすいような環境を整えることも上司の仕事であるため、快く相談に乗ってくれることでしょう。
しかし、同僚のモラハラを相談しようにも、証拠がなければ上司も手の打ちようがありません。モラハラは証拠が残りにくいので、探偵事務所などの専門機関を利用した証拠集めも、時には必要です。