「道路族」とは何?新しいご近所トラブルが潜んでいる新興住宅街

新興住宅街

ご近所トラブルとして、新しく出現しているのが「道路族」です。

憧れのマイホームを住宅街に購入すると、子供を自由に遊ばせられると嬉しくなってしまうものですが、その行為が人に迷惑をかけている場合もあります。

ご近所さんが引越ししたいと感じるほどの被害とは……。道路族とは何かについて、解決するにはどうすればいいかについて取れる手段を考えてみました。

道路族とは?新興住宅街に潜む問題

道路族は、住宅街の道路上で騒いで遊ぶ子供とその親を指す造語です。

親は井戸端会議をして話に熱中することで、子供は道路上で放置されていることが多く、住宅街で遊んでいることによる騒音、自動車との衝突事故、他人の庭への不法侵入やガラス窓やフェンスの器物破損が起こり、近隣住民とトラブルになっている場合が全国各地で起こっています。

道路族による被害とは?

被害状況は、物理的な被害、精神的な被害があります。

物理的な被害

ガラス窓を割られる、庭の植木鉢やオブジェの破壊、花を折るといった被害のほか、オープン外構やマンションの駐車場だと自動車にボールをぶつけられてへこむ被害が出ています。物理的な被害があっても、親が「子供がすることだから」と謝罪もない場合が目立ちます。

精神的な被害

住宅街では音が響くため騒音被害に悩み、精神的に病んでしまう人もいます。

自宅にいても外から音がするため精神的に休まらないこともあり、常に道路で遊ばれているため、自宅に帰宅する時、自宅から外に出る時に緊張してしまうケースもあります。マンションではピンポンダッシュをしたり、共用廊下で遊ばれることもあり、外出ができなくなる例もあります。

意見の対立が一番やっかい!犯人探しも……

道路族は、道路交通法で違法かどうか調べてみると、76条4項2号、3号にこんな記述がありました。

"道路において、交通の妨害となるような方法で寝そべり、すわり、しゃがみ、又は立ちどまっていることや交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為することを禁止しています。”

また、120条1項9号にはこんな罰則の記述があります。

”これに違反した場合には、5万円以下の罰金が科せられます”

ただ、ここでいう「交通の妨害」や「交通のひんぱんな道路」の明確な区分ができない時が厄介です。車通りが少ない住宅街での道路を指しているか曖昧な点もあり、危ない行為をしていてもガラスを割られる、自動車にボールをぶつけられるなど危害がない限り、違法行為として取り締まれないこともあります。

住宅街の私道や遊歩道だと、自動車の通行制限をしていることもあります。私道や遊歩道でも、すぐそばに住居があると道路遊びをすることで声が響き迷惑なものの、自動車が通らない私道や遊歩道では交通の妨害とはなっていないケースもあり、遊ぶ側が遊んでもいい場所と思いこんでいることもあります。

親によっては自分が子供の頃に道路遊びをしてきたのなら、「のびのびと遊ばせて何が悪いのか!」と注意すると逆ギレする人もいます。また、直接対決を避けてマンションの管理会社や小学校、警察などに伝えたとしても、誰が言ったのか犯人探しをする親もいるため、迷惑や被害を受けていても言い出しにくい場合もあります。

対応策はいくつある?改善ができるものは何?

対応策はいくつか考えられます。ただ、どのくらいの迷惑があるかは説明するだけでは不十分なこともあり被害状況の証拠を客観視することが大切なので、録画した映像や音、写真があるといいでしょう。

対応策その1、警察に言う

道路交通法に違法していること、交通を妨げられること、事故になりそうなことを伝えます。パトロールをしてくれることがあります。ただし、フェンスなど破壊されて訴える時には民事訴訟なので警察は介入してくれないこともあるとふまえておきましょう。

対応策その2、市役所や区役所など自治体に言う

地域環境の課にひきついでくれます。防犯パトロールを強化してくれることもあります。

対応策その3、小学校に言う

小学校に連絡すると全体集会で道路遊びをしないように指導してくれます。人物がわかっていてひどい時には個別指導もあります。

対応策その4、民生委員に言う

地域の身近な相談役、民生委員に伝えることもできます。民生委員は児童委員も兼ねていて、道路族被害の相談に乗ってくれます。児童の登下校の見守りの仕事、パトロールも行っているため、被害状況に応じて市役所や区役所など自治体へ意見を伝えてくれます。

結局は親が子供にマナーを教えるかどうか

道路族問題で、前提条件にあるのが、

  • 相手に悪意があるか
  • マナーを子供に教えているか

といったことです。

誰でも子供をのびのびと育てたい気持ちはありますが、道路や駐車場で遊ばせることで自動車の通行の妨げになったり、事故が起こりやすくなったり、歩行者に迷惑をかけていることがあります。小学校だけでなく幼稚園や保育園でも「道路では遊ばない、公園で遊びましょう」と指導があります。

道路族問題がなくならない理由は、注意されて「気づかなかった、すみません」や「これから気をつけます」といった謙虚な言葉がなく「のびのび遊ばせているのに何が悪いんだ!」「誰が小学校に告げ口したんだ!」といった逆ギレの態度になることで、道路族の子供だけの問題だけでなく親の教育方針の問題に関係してきます。

注意した側が神経質、おかしいと言われることでご近所トラブルになり周囲から孤立させられたり、井戸端会議や道路遊びに参加しないことで子供がいじめに遭ったりするケースもあります。

【体験談やクチコミ】道路族に悩んでいる人はどれだけいる?

実際に道路族に悩んでいる人はどれだけいるのでしょうか。インターネットの掲示板やTwitterなどSNSでは、悩んでいる人のクチコミが見られます。

"ある程度の生活音は仕方ないけれど、道路でプラスチックカーやボール遊びは響く……。"
"車にボールぶつけられるしイライラ。"
"道路のまんなかにストライダー、自転車が乗り捨ててある。自動車が通れません。"
"注意すると親が逆切れで攻撃"
"暗くなっても遊んでいて親は家にいるのか放置、子供はギャーギャー大声。"

自分の家の周囲だからと自由に遊ばせていると実はご近所迷惑になっていることがあります。

「子育て様」が増えていることで問題に!謙虚になる姿勢が大切

DQN(ドキュン)親、モンスターペアレンツ、子持ち様、子連れ様、ベビーカー族……。

子供を育てていて周囲に迷惑をかけている親のネガティブな総称は増えています。

子供がいるから仕方ないと思う部分もありますが、周囲に迷惑をできるだけかけない配慮が大切です。

ご近所トラブル・嫌がらせ調査と対策の料金・費用相場

1日あたりの相場 費用総額の相場
ご近所トラブル・嫌がらせ調査と対策 4.9万円 53.7万円

※実際に探偵ちゃんで紹介した探偵事務所に依頼した人の事例を元に算出しています。