ペットの糞尿放置はご近所さんが犯人?誰がやったか調べ対策を立てよう!

ペットの犬のゴールデンレトリバー

道を歩いていると、ご近所さんが飼うペットと顔を合わせるシーンも多いでしょう。自分がペットを飼っていなくても、歩く姿に癒される人もたくさんいます。

しかし、普段は可愛いと感じていても家の前で糞尿の被害があれば、犯人かと疑うケースも少なくありません。せっかく近くに住んでいるのであれば、お互い気持ちよく生活したい人がほとんどでしょう。

今回は、ペットの糞尿で困っている場合にできる対策や糞尿以外に起こるペットご近所トラブルを解説します。

ペットの糞尿を放置されると起きる被害

ペットの糞尿が放置されると、見た目や気分の問題以外にも2つの実害があります。

生活の質を下げかねないだけでなく、健康被害の恐れもあるためどのような被害が起きるか知っておきましょう。

  • 臭い問題
  • 衛生問題

臭い問題

室内でペットを飼っていた経験がある人なら理解しやすい問題として、家の前でされた糞尿を放置すると臭いが気になります。

外で排泄するペットだと、犬が浮かぶ人が多いでしょう。犬が外でマーキングをするのは、自分の縄張りを主張する目的やオスとメスがお互いに情報交換をおこなっているといわれています。

ペットの糞尿は時間が経つと臭いがひどくなるため、飼い主はペットが排泄した糞は持ち帰り、尿は水で流す対策をとる必要があります。

衛生問題

ペットの糞尿を放置すると、衛生的な問題もあります。

犬の糞を飼い主が片付けないと、寄生虫疾患をはじめとしたウイルス性疾患や細菌性疾患を引き起こす可能性があります。これらの疾患は人間への健康被害も懸念され、寄生虫が体に入れば肝臓や脳、目に障害を起こすかもしれません。

参考:「人と動物との共通感染症一覧 東京都保健医療局

人が安全に暮らすためにも、ペットの糞尿は見つけたタイミングで片付ける必要があります。

法律違反?犬の糞を放置するのは罰せられる可能性も

そもそも、犬の糞を放置すると法律で罰せられる可能性があることをご存じでしょうか。

ここでは、どのような法律に触れるのか解説します。

ただし、糞を放置していく飼い主は犯罪にあたると知らない場合がほとんどです。ご近所さんが犬の糞を放置していることに気付いたときは、犯罪に触れる点をアピールしてやめてもらうよう促しましょう。

  • 軽犯罪法
  • 廃棄物処理法
  • 自治体独自の条例

軽犯罪法

犬の糞を放置するのは、軽犯罪法第1条27号にあてはまります。軽犯罪法では、下記を処罰対象としています。

公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物又は廃物を棄てた者

引用:昭和二十三年法律第三十九号「軽犯罪法」

ペットの糞尿はゴミにあたるため、繰り返せば法律で罰せられる可能性もあるでしょう。普段何気なくしている人もいるポイ捨ても、軽犯罪法に当てはまります。

廃棄物処理法

ペットの糞は、廃棄物にあたります。そのため、放置して帰る場合は廃棄物処理法にも当てはまるでしょう。

みだりに捨てることは禁じられているため、違反者には5年以下の懲役、または1000万円以下の罰金が課せられる可能性があります。

自治体独自の条例

自治体によっては、ペットの糞を放置したのが発覚した場合に、罰金を請求する独自の条例を設定している場合もあります。

たとえば、神奈川県茅ヶ崎市では以下のように定められています。

フンを放置した場合、茅ヶ崎市では、きれいなちがさき条例違反により、2万円以下の罰金が科せられます。

引用:犬のフンによる被害でお困りの方へ|茅ヶ崎市

また、千葉県船橋市でも、以下の条例があります。

「船橋市動物の愛護及び管理に関する条例」第6条第2項第2号では、犬の飼い主の遵守事項として、「犬を道路、公園その他の公共の場所において移動し、又は運動させるときは、当該犬が排泄したふんを処理するための用具を携行するとともに、当該ふんは、当該用具を使用して、直ちに当該場所から除去し、当該犬の飼養をする施設に持ち帰ること。」と規定しています。

※「船橋市動物の愛護及び管理に関する条例」が一部改正され、令和3年7月1日からは、犬のふんを除去し、自宅等の飼養施設へ持ち帰るまでが、飼い主の義務として規制が強化されました。

引用:犬のふんの放置防止について|船橋市公式ホームページ

自治体独自の条例であれば、警察よりも市役所に相談するため、より気軽に相談できる人も多いでしょう。

ペットの糞を放置されたら?次の被害を防ぐためにできるた対策

ここでは、具体的にペットの糞を放置されたときの対策を解説します。ひとつずつで効果がでなければ、複数の方法を併用するのもおすすめです。

  • イエローチョーク作戦
  • 忌避液の活用
  • 張り紙や看板
  • 人感センサーライト

イエローチョーク作戦

イエローチョーク作戦は、ペットの糞尿放置対策としてよく使われる方法です。

放置された糞をすぐに片付けず、周囲を黄色のチョークで丸く囲みます。丸の横には見つけた日時を書いておきましょう。時間をおいて確認し、糞が残っていたら時間と一緒に「あり」なくなっていたら「なし」と記載します。

犬の散歩はほとんどが決まったルートを歩いているため、次の散歩時に飼い主が発見することを目的としています。散歩の度にチェックされている点に気づけば、飼い主に効果を与えられるでしょう。

加古川市では、実際にイエローチョーク作戦をおこない、実施者にアンケートをとっています。実施したうちの87.5%が効果を感じたことから、ペットの糞尿放置問題に対して有効な方法といえるでしょう。

元データ:イエローチョーク作戦(犬のふん害対策)|加古川市

忌避剤の活用

忌避剤(きひざい)は、昆虫や小動物が嫌う匂いや味を利用して、特定の場所に近寄らせないようにする薬剤です。

市販の忌避剤で毒性が心配であれば、市販の木酢液50ccを3Lの水で薄めて作った忌避液も効果的です。木酢液をを利用する場合は、容器にいれて糞尿被害を止めたい場所におくか、布やスポンジに染み込ませて使用してください。

忌避剤を使う場合は、事前に糞尿があった場所を水で流し匂いをとりましょう。長時間の効果は望めないため、継続的に使う必要があります。効果はペットにより個体差があるため、効果を感じられない場合は別の方法を考えましょう。

張り紙や看板

飼い主のモラルに訴えかけるのであれば、張り紙や看板を設置するのも効果的です。常習的にペットの糞を放置している飼い主の場合、張り紙や看板を見れば自分のことを言われている点に気づくでしょう。

張り紙や看板を通し、ペットの糞尿の放置は法律で罰せられる可能性がある点を伝えるのもおすすめです。「やめてください」「迷惑です」といった言葉以上に重みがあり、後ろめたさを感じる人であれば放置せずに片付けるようになります。

人感センサーライト

朝起きたときにペットの糞を発見する場合は、夜間に散歩している飼い主が問題かもしれません。夜間は人目がないため、昼間以上にモラル違反の行為が起きやすくなります。

人感センサーライトは、人を感知すると自動的に明かりがつくライトです。糞の放置が気になる場所に設置すれば、効果が期待できるでしょう。

また、人感センサーライトは犯罪抑制効果も期待できます。糞尿被害でも役立つ面があるため、安全に暮らしたい人にもおすすめです。

犯人を特定するなら防犯カメラの設置もおすすめ

度重なる糞尿被害を受け、犯人を特定したい場合や証拠を残したい場合は、防犯カメラの設置もおすすめです。

防犯カメラを設置することで、被害が続いても警察や自治体に相談しやすくなります。防犯カメラを設置している旨のステッカーを貼れば、糞の放置に罪悪感がある飼い主であればしっかり持ち帰るでしょう。

また、防犯カメラの設置は人感センサーライト以上に犯罪を防止する効果を望めることがメリットです。「防犯カメラ作動中」とステッカーを貼っておくと、犯罪を考えている人はなるべくほかの家を狙おうとするでしょう。

糞尿被害を防ぐだけでなく、防犯カメラの存在によって安心した暮らしが叶います。

糞尿以外にも!ペットで起きるご近所トラブル

ペットが原因で起きるご近所トラブルは、糞尿被害以外にも3つあります。どのようなトラブルがあるか知っておけば、事前に対策もたてられるでしょう。
  • 悪臭トラブル
  • 騒音トラブル
  • 被毛トラブル

悪臭トラブル

悪臭トラブルは、ペット自身から発生するニオイが原因でトラブルに発展します。

犬や猫といった動物は、飼い主が定期的に風呂にいれるのが一般的です。しかし一部の飼い主は、定期的な入浴をさせずに汚れた状態で放置するケースがあります。そのため、ペット自体の体臭がひどくなり、ご近所トラブルへと発展するのです。

また、フェレットのようなニオイが強い動物は、定期的にシャンプーしていてもニオイが気になる場合があります。飼い主が毎日トイレやお手入れをしていれば防げるケースが多いですが、フェレットを買っている人が住む家の外までニオイが広がる場合は相談してみましょう。

騒音トラブル

ペットのご近所トラブルで問題視されやすいのは、騒音トラブルです。

犬が吠えるのは感情表現のひとつであり、吠えやすさは個々の性格や犬種によって異なります。飼い主がしつけを怠るケースでも、吠えやすくなるでしょう、

日中は気にならない吠え声も、家族が寝静まって静かな時間帯であれば騒音になります。ペットを飼っている家は、周囲の家から苦情がこないようにしつけが欠かせません。

ペットの騒音トラブルに関しては、下記の記事で詳しく解説しています。ご近所から苦情がきてしまい悩む人は、ぜひご覧ください。

犬の鳴き声でご近所トラブルを起こさないための予防策と苦情時の対応」を詳しく見る。

被毛トラブル

被毛トラブルは、ペットの抜け毛によるアレルギー被害や、ブラッシングした毛が近所の家に飛んでいき掃除が必要になるなどのトラブルです。

猫アレルギーは耳にすることが多いですが、犬にもアレルギーはあります。

近所の人に犬猫のアレルギーを持つ人がいれば、飼い主はなるべく毛が飛ばないよう室内でのブラッシングや猫を屋外に出さないといった対策が必要です。アレルギーは場合によっていのちに関わる危険性もあり、注意が必要です。

ペットトラブルは対策すれば快適に暮らせる

ご近所のペットトラブルに悩むときは、トラブルに合わせて対策しましょう。

朝起きたとき家の前にペットの糞があっては、気持ちの良い朝を迎えられないでしょう。糞尿のトラブルは、イエローチョーク作成や防犯カメラの設置で改善が望めます。複数の対策を併用し、飼い主にモラルを訴えかけるのがおすすめです。

お互いが気持ちよく生活するために、必要な対策をおこないましょう。

ご近所トラブル・嫌がらせ調査と対策の料金・費用相場

1日あたりの相場 費用総額の相場
ご近所トラブル・嫌がらせ調査と対策 4.9万円 53.7万円

※実際に探偵ちゃんで紹介した探偵事務所に依頼した人の事例を元に算出しています。