ご近所の人に悪口を言われた時の対応策
ご近所で悪口を言われると精神的に辛いものですが、自分の不注意で起こしてしまったこともあり、直すべき問題もあります。「やってしまった」と思ったら素直に行動を見直し、迷惑を掛けたご近所さんにお詫びをしましょう。
ただ、悪口にも言いがかりや無理難題がある場合は、全てを素直に聞き入れることはできないため、聞き流したりして柔軟に対応してください。被害がひどい時には引越しも視野に入れることをおすすめします。
悪口を言われるきっかけ
まず、ご近所で悪口を言われるきっかけは、どういったものがあるのでしょうか。悪口になる原因は何なのかに気づけると、それだけで問題解決の第一歩になります。
自分で気づかずご近所に迷惑を掛けて発展する悪口
悪口の原因を調べてみると、自分では気づかずに行動していてご近所に迷惑をかけているケースがあります。
例えば、以下のケースは悪口を聞いて「しまった!」と思う場合もあることでしょう。
- 生活音が大きい
→朝早くや夜遅くに子供の声がする、足音が下階まで響く - 夜遅く騒いでいたことによる悪口
→知人を招いて夜遅くまで騒いでいた
マンションによっては防音設備が違うため、朝や夜にしゃべっていても響いていないだろうと思ってしまいがちです。足音もそこまで響いていないだろうと思って生活しています。しかし、案外と周囲の音や振動は響いているものです。
悪口内容を聞いて、「そうだったんだ!」と、青ざめることもあるはずです。悪気がなくても生活していると、ご近所に迷惑をかけていることもあります。
自らの明らかな不注意や言動から発展する悪口
故意ではないものの、自分自身の不注意、言動から相手に迷惑だと感じられていることもあります。
一例を挙げます。
- 飼い猫、飼い犬の糞の後始末
→家の中ではなく、外飼いの場合では糞や尿の被害をかけていることも - 軽口で相手の家の事を他のご近所さんにしゃべってしまった
→情報を近所の人にしゃべったなど - ゴミ出しの不注意
→自分が出したゴミがカラスなど野鳥に荒らされる被害があったなど - 子供が他の家のものを破壊してしまった
→他人の自動車にボールをぶつけてしまったり、庭に入って花を摘んだりした
最初から、「これをしたらご近所に迷惑じゃないか」と配慮して生活できればいいものの、うっかりした言動が迷惑を掛けている場合があります。
価値観の違いから発展する悪口
自分はいいと思っていても、ご近所さんからすると迷惑だと感じる事例もあります。
- 夜遅くのピアノ練習
→各家庭で、何時まで許される時間なのかが違います。夜に練習するなら消音ペダルを使い、窓を閉めるなどしないといけません。 - 住宅街の道路で遊ぶ
→新たなご近所トラブルとして道路族の問題があります。遊ばせる場所、時間には注意が必要です。 - ゴミ出しの不注意
→自分が出したゴミがカラスなど野鳥に荒らされる被害があったなど - 住宅街でのBBQ
→煙の被害、臭いの被害を訴える人もいます。
子育て中は、のびのび遊ばせたい家庭もいるはずですが、ストライダーやキックボード、プラスチックカーはそもそも公道では遊んではいけない遊具です。
住宅街のBBQも問題視されてきました。庭で行うから文句ないじゃないかと言われそうですが、BBQの頻度や時間帯など(参加者が多く道をふさぐ、夜遅くまで屋外で大声で騒ぐなど)に配慮しないと、迷惑者だと相手に感じられてしまいます。
マナーを注意したことから発展する悪口
近所の人から悪口を言いふらされる場合、もしかしたら以前にマナーを注意したことが発端となっている可能性もあります。
例えば、以下のようなケースが考えられるでしょう。
- タバコのマナーを注意
→ベランダで喫煙やポイ捨てしたことを注意したなど - キャッチボールしていたことを注意
→自宅前で、子供や親子がキャッチボールをしていたことを注意した - 扉の閉め方を注意
→特に夜間は音が鳴り響くため、必要以上に自宅や車の扉を強く閉めすることを注意した
ルールを守るのは人として当然ですし、治安を維持するためにもマナー違反者に注意するのは良いことです。
しかし、マナーを注意したことを逆恨みされ、ご近所トラブルに発展するケースも決して珍しくはありません。そのため、マナーを注意したことで、一方的に恨みを買う可能性もあるのです。
嫉妬から発展する悪口
経済的に余裕があって良い生活をしていると、知らない間に相手を嫉妬させているケースも少なくありません。
例えば、以下のような場合です。
- 高級車を数台持っている
→高級車を何台も所持していたり、毎年のように購入していたりする - ブランド品を多く身につけている
→高級腕時計や高級バッグなど、多くのブランド品を身につけている - 幸せな家庭に見える
→家族がいつも楽しそうにしている姿を見て嫉妬する
自分自身では普通にしていたつもりでも、他人から見れば羨ましく思えて、嫉妬の対象となることもあるのです。そのため、場合によっては、嫉妬心から悪口を言いふらされることがあります。
注意や忠告を受けたら素直に反省する
自分自身の悪口を近所の人が言っていた時は、傷つくものです。ただ、気づかずに迷惑をかけていたり、自分の明らかな不注意の時には、態度を改めるのが一番です。故意に迷惑をかけていなくて、悪口を聞いて「しまった!」と、感じるケースでは、悪口は注意や忠告と同じようなものと捉え、我が行動を見つめ直しましょう。
素直に反省をして、態度を改めることでご近所づきあいも良好になります。
悪口を言われた時の対応策
言われても、自分自身を指しているのかわからない悪口もあります。また、相手が誤解している時もあります。その場合はどうすればいいのでしょうか。対応策をご紹介します。
根も葉もないことは誤解を解く
悪口を言われていても、自分や自分の家族がしていないケースもあります。
代表的な例だと、マンションで起きる騒音でウォーターハンマー現象があります。強い圧力がかかることで起こる現象なのですが、水圧によって「ドン!」「ゴン!」といった衝撃音がするもので、時々、子供の足音や生活音の粗さと勘違いすることがあります。相手は生活音がうるさいと誤解し、悪口を言われるということがあります。
また、ゴミ出しのルールを守っていても、違反したゴミ出しの袋があった際に誤解されて、自分が出したゴミだと思われることもあります。
直接相手に訴えかけることは無理でも、周りのコミュニケーションを取れるご近所さんに、誤解されているということをしっかり伝えて、人伝いに誤解を特など行動しましょう。
一番理想的なのは、日頃からご近所さんと世間話ができる間柄になっておき、根も葉もないことは誤解を解ける関係になっていることです。
対応できることに対しては誠意を見せて対応
相手が迷惑だと感じて、悪口を言っている場合、原因がわかればなるべく改善して対応するようにしましょう。反発してしまうとコミュニティに居づらくなってしまう可能性があります。
価値観の違いで相手が悪口を言っているケースも同様です。価値観の違いであっても、相手が迷惑だと感じている場合は、対応できることに関しては改善をすることで、相手にも理解してもらえるでしょう。
例えば、住宅街のBBQでは、自分の敷地内の庭だから騒いでも平気と考えないようにしたいものです。隣だけでなくニオイは住宅街全体に広がります。夜遅くに騒ぐのは自粛する、BBQなら大型公園のような専用施設で行うなどの配慮を見せることで、ご近所トラブルを防ぐことができます。
子供を道路で遊ばせることも注意したいものです。車を駐車場に入れる時に邪魔になったり、ボールを車にぶつけられる被害があったりと問題視されています。マンションの駐車場や共用廊下、住宅街の道路で遊ぶよりも、公園で遊ぶようにした方がいいでしょう。
ピアノ練習も、練習する時に窓を開けたままで音を響かせて行うのではなく、消音ペダルを使ったり窓を閉めたりするだけでも、相手が配慮を感じ取ってくれます。
狭小住宅が増えて、戸建住宅でもお互い配慮を持って生活しないとトラブルに発展しやすくなってきた現代。対応できることには、できるだけ対応していくことでトラブルを回避できます。
聞き流して相手にしない
もし、誤解を解いたり、行動を改善して努力をしても悪口を言われ続ける場合は、聞き流す大人の対応も必要です。
また、全くこちらが関与していない、そして、どのようにしても対応できない場合のことでも悪口を言われる場合も、気にせず聞き流すようにしましょう。
例えば、外で花に水をやっているだけで出てきて文句を言う、掃き掃除をしているだけでもうるさいと言われる、洗濯機や掃除機の音がうるさいなどの要求は聞き入れることも難しいです。
相手の要求が聞き入れられるものであれば聞き入れ、ご近所同士、生活しやすい環境につとめていくことが大切ですが、あまりにも要求がエスカレートしていってしまうのなら聞き流す手もあります。
弁護士や警察に相談する
ご近所の人に悪口を言われた場合、弁護士に相談するのも有効です。最近では、悪口を含む誹謗中傷、名誉毀損に対して罰則がより厳しくなっています。そのため、ご近所の人からの悪口に困っている場合、弁護士に相談するのも手です。
経済的に厳しいという方であれば、弁護士事務所によっては初回30分無料で相談できることもありますし、その他、法テラスなどを頼るのも良いでしょう。
また、警察に相談するのも方法の1つです。警察は事件が起きてからしか動かないことが多いですが、近所の人からの悪口でお困りの場合には、相談してみる価値があるでしょう。警察から注意してくれるかもしれませんし、悪質な場合は名誉毀損として立件できる可能性も十分にあるはずです。
手間と時間はかかるのですが、弁護士や警察に相談するというのも悪口を言われた場合の対応策となります。
引っ越しをする
もしご近所の人からの悪口がまったく収まらないならば、引っ越しするのも良いでしょう。一軒家の場合、ローンなどもありマンションと違って引っ越しするのが大変ですし、それ以外にも公的書類の変更など、さまざまな手続きが必要になるので煩わしさはあります。
それでも、大きなトラブルに発展する前に、引っ越しをするのも有効な手段といえます。たかが悪口と言う人もいるかもしれませんが、事件が起きてからでは遅いのです。
事件が起きる前に、思い切って引っ越しをすることは対応策の1つとなります。どうしても引っ越しができないという場合を除き、近所の人からの悪口で困っているならば、引っ越しをすることも検討してみてはいかがでしょうか。
引っ越しをすることによって、悪口を言われるという悩みがなくなる可能性が十分にあるのです。
ご近所の人に悪口を言われないためには?
平穏な生活を送るためにも、ご近所トラブルは避けたいものです。ここでは、ご近所の人に悪口を言われないための注意点についてご紹介します。
事前に生活環境や治安を確認しておく
ご近所の人に悪口を言われないように、事前に生活環境や治安を確認しておくことが大切です。地域の事件発生率をネットで調べたり、実際にその場所に出向いたりして、生活環境や治安を見ておくのが望ましいです。
その際、道路にゴミが散乱していないか、壁などに悪口の落書きがないかをしっかりとチェックしておきましょう。もし道路にゴミが散乱していたり、壁などに悪口の落書きが多くあったりすれば、注意しなければなりません。
そのような治安の良くない地域ならば、悪口を言われるターゲットにされることもありうるのです。
生活音に気をつける
生活音は、トラブルを招くことになりかねません。音楽やピアノの音、ドアを閉める音、話し声など、さまざまなことがきっかけで、トラブルになります。
近所の人たちに、「あの家は生活音がうるさい」と言われるかもしれません。悪口を言いふらされる可能性が高まるため、極力生活音には注意するようにしましょう。
もちろん、一切生活音を出さないようにするのは不可能ですし、生活音に気をつけるのは大変ですが、悪口を言われないためにも生活音に気をつけることが大事だと言えます。
人のうわさ話や悪口を言わない
自分が悪口を言われないためにも、他の人のうわさ話や悪口を言わないことが大切です。誰かを悪く言えば、それが自分に返ってくるのです。
そのことから、トラブル防止のために、根も葉もないうわさ話をしない、人の悪口を言わないのが鉄則です。自分が言われると嫌なことは、他人にも言わないようにしましょう。
無理に良い人を演じる必要はありませんが、ご近所の人にとって害のない人物になれるようにしてください。
まとめ
ご近所の人に悪口を言われるとショックですが、改める部分は改め、誤解を解くことも大切です。何に対して嫌な気持ちを感じているのかが重要で、まずは相手の気持ちを考えてみることで、お互いに歩み寄れることもあります。
聞き入れられないことに関しては流すことも大人の対応ですが、うっかり迷惑をかけている場合もあるので、気づかされたことは感謝して、お互いに住みやすい環境にしていってください。