ご近所トラブルの第一位は「騒音」!騒音トラブル例と対応方法
ご近所トラブルで、あるアンケート調査によると悩みの第一位は「騒音」でした。子供がいるかいないかで音に対しての感じ方も違い、被害者が「自分は神経質かもしれない」と思って精神的に病んでしまうこともあります。
加害者が「お互い様」や「子供のすることだから」と正当化しがちな騒音の定義と揉め事にならない注意のし方について紹介します。
ご近所トラブルで「騒音」で悩んでいる人は第一!
大手住宅サービス会社が調査したアンケートデータによると、ご近所トラブルの1位から5位は以下のような結果でした。
1位:騒音
2位:挨拶
3位:車・駐車場の利用方法
4位:タバコマナー
5位:ペット飼育マナー
1位の騒音は、人によってとらえ方が違います。被害者が自分は神経質かもしれないと感じて通報を躊躇すること、加害者が生活音は仕方ないと開き直りをすることなどもあり、解決までに長期化する傾向にあります。
騒音トラブルの実例3選!無意識に加害者になっていることも
ご近所トラブルで子供がいるかいないかで音の感じ方が異なります。子供がいると、他人の話し声がしても気にならないものですが、未婚者や既婚者でも子供がいない夫婦だと気になることがあります。
夜間に音が聞こえるとストレスのもとに
マンションの廊下やロビーなど、共用部で音を立てられると気になる人がいるのは仕方のないことです。小学校では夕方5時ごろになると家に帰宅するよう促されるのですが、家庭によっては6時、7時でもマンションの廊下で遊んでいたり、ロビーで子供がゲームをしているなどもあります。
戸建の住宅街では道路で夜まで遊んでいたりすることで、声が響き他の住民に迷惑になっていることもあります。また、マンションの廊下を使って子供同士で鬼ごっこをしたり、ピンポンダッシュをしたり、期間限定ではありますがハロウィンなど声が響く行事を居住空間のすぐ近くでしたりすると、他の住民に迷惑になっていて通報されることがあります。
日中の音も揉め事の原因に
夜に子供が騒いでいることが問題なら、日中や昼に騒ぐなら大丈夫と思う親もいます。しかし、生活スタイルの多様化もあり、夜ではない時間帯も問題が多くなってきました。
夜勤の人は昼に寝ています。平日休みの人もいます。日中なら大丈夫と考え、子供が大声で遊ぶことで、住民がゆっくりと自宅で休めなくなってしまいます。マンションの廊下や住宅街の道路で大騒ぎすることは避け、公園に行くなどして配慮するのが一番です。
車やバイクの音による通報も多い!
ご近所トラブルで、車やバイクの音による通報も多くなってきています。
狭小住宅も増え、駐車場が近隣の住宅に面している場合、夜中や早朝の車やバイクのエンジンの空ぶかしの音が気になる人もいます。
通常のエンジン音ならいいものの、改造自動車や改造バイクだと、想像以上に音が響き、エンジンが温まるまでずっと稼働させていることで、アイドリング音が気になってしまう人もいます。
改造バイクは注意のし方も難しいです。直接注意してしまうと、相手が逆上してしまい嫌がらせ行為を受けることもあります。車やバイクの音の騒音は、取り締まりも難しく、相手に良心や一般常識があればいいのですが、もともと一般常識があれば、最初からエンジンの空ぶかしなどはやらないでしょう。
通報したとして警察がかけつけた時にも継続していれば、警察も注意はしてくれると思いますが、相手の良心に訴える注意になるので、騒音の改善が見込めるかどうかはわかりません。
騒音の基準
ご近所トラブルの被害者として、気になってしまうことが、騒音なのか生活音なのかの線引きです。通報したり注意したりするレベルなのか判断がつかない場合もあると思います。もしかすると自分自身は神経質だけなのかもしれないと悩んでしまっている場合もあるでしょう。
騒音の基準ですが、環境省による基準によると、住宅街では、昼間は55デシベル以下、夜間は45デシベル以下を基準にしています。
一般的に、騒音の値はデシベル(db)の単位で表され、日常で静かと感じるのは45デシベル以下です。
もし、道路に面する地域であると、2車線以上の車線を有している場合、昼間は60デシベル以下、夜間は55デシベル以下など数値が変わってくるものの、数値化された基準があるため、自分が不快に感じていて音量が大きいようなら、苦情や通報もできます。
通報や揉め事になる例は以下の通りです。
- 早朝や夜間のピアノなど楽器の演奏
- マンションの廊下での大声をあげながらの鬼ごっこ
- 道路遊びでドッヂボール、バスケットボール練習でボール音がうるさい
- バイクや車のエンジン音、アイドリング音
- 夜に花火をしたり遊んでいる声
被害者になったら警察に相談、通報も検討しよう
悪気がなくてやっているのなら、注意をすれば聞き入れてやめてくれるでしょう。しかし、注意されることで逆上する場合もあります。その場合、注意された腹いせに騒音がひどくなる可能性もあります。
通報によって騒音がよくなるかはわかりません。注意のし方によっては相手が逆上することも踏まえ、直接言わずに警察や市町村の自治体、もしくは自治会を頼るのがいいでしょう。部屋で楽器の演奏をしていたり、歌っている声もあまりにも大声であるなら基準値を超えていることもあります。
自分達の生活を脅かすような騒音の場合は、警察に通報することも検討してください。警察は守秘義務があるため、相手に自分の名前がわからないようにしてくれるでしょう。
加害者として通報されたり注意されたら?次回からは気をつける配慮が大切
騒音の問題点は、加害者が注意をされて素直に要望を聞いてくれるかが大切です。
ちょっとくらいの音なら仕方ないと感じているなら、お互いの常識がかみ合わずに平行線です。子供を育てていると多少の音がしてしまうのは仕方ないとは言っても、迷惑だと言われたら基準値よりも大きい音を立てている可能性が高いです。子供を盾に騒音が仕方ないと主張すると、「子育て様」と呼ばれてしまいます。
環境省で、住宅地では定められた基準もあります。それ以上の音を立てていて注意を受けた場合は、素直に謝り、次回から注意する必要があります。人によってはお詫びの手紙やお菓子を持参し、謝る人もいます。
室内もピアノ練習なら窓を閉めて、楽器を夜に練習したいのなら消音ボタンや消音ペダルを使って配慮することで住みやすくなります。