結婚前調査で何でも調べられるのか?調査で判明しないことについて
結婚前調査をすれば、恋人のいろいろなことを調べられます。しかし、何でも調べられるわけではなく、なかには調査をしても判明しないこともあります。また、探偵に依頼する際に、断られることもあります。
違法調査しなければ確かなことがわからないことがあります。それは、探偵からできないと伝えられるはずです。
では、どういったものは結婚前調査、身辺調査で調べられないのか。この記事でご紹介します。
犯罪歴を調べるのは難しい
過去に犯罪しているかどうかを調べてもらうことは難しいです。過去の犯罪歴は、警察などがデータを持っていますが、それは機密情報であり、外部から簡単に調べられるものではありません。たとえ、結婚前調査を依頼したとしても、過去の詳細な犯罪歴を知ることはできないでしょう。
過去の犯罪は、個人の重大な情報であり、みだりに公開されることがあれば不利益が生じます。法律によって保証されている権利であり、前科がある人の権利はきちんと保護されているのです。
マスコミに取り上げられた犯罪は調査可能
大きな犯罪の場合は、過去にマスコミが取り上げているケースがあります。最近は新聞などに掲載された記事がそのままネットにも出ることが多いです。そのため、検索エンジンで調べてみれば、過去の犯罪がヒットするかもしれません。マスコミが取り上げていて、氏名も記事に記載されているのであれば、調査できる可能性があります。ただし、マスコミが記事にするのは話題性のある事件だけであり、小さな事件や犯罪の場合には、記事にされていないことも多いです。
周囲の聞き込みによって判明するケースはある
その人が犯罪をした過去があるならば、周囲の人がそれを知っている可能性があります。そこで、あなたの恋人の周囲の人に聞き込みをすることで、過去の犯罪歴が判明することはあるでしょう。ただし、犯罪歴のような個人的な情報を見ず知らずの相手に簡単に明かさない人は多いです。また、小さな犯罪であれば、周囲の人が知らないケースも考えられます。
警察関係者から情報提供を求めるのは違法行為
違法な調査をしている探偵だと、警察関係者から情報提供を求めることがあります。これは当然違法行為であり、このような調査をする探偵を利用してはいけません。過去に、警察関係者が情報提供したことで逮捕されたというケースは多いです。情報提供を依頼した探偵側も罪になります。
探偵のなかには、元警察関係者が少なくないため、このような違法な調査が行われるケースがあります。せっかくの依頼が台無しになるため、違法な調査をしていないか事前に確認してから結婚前調査を頼みましょう。
出身地などを調べることは差別に関わる可能性があるので難しい
出身地などについて調べることは拒否される可能性が高いです。これは差別にかかわる内容となるからです。
結婚前調査を行っている探偵事務所や興信所の多くは、差別につながるような調査の依頼を断るところがほとんどです。
出身地はとてもデリケートな問題であって、特定の地域の出身者が誹謗中傷を受けているのは、現在でも起きていることです。出身地を理由にして結婚を拒否する行為は差別的であり、そのような行為に加担することは人道的に問題があるため、結婚前調査で出身地を調べることは難しいです。どうして出身地を調べたいのか何度も理由を確認されるでしょう。
調査結果によっては報告できないことがある
もちろん、出身地などについての調査を請け負っている場合もあります。ただし、調査をして判明した事実によっては、差別につながると判断されて、報告できないケースがあります。
それを報告することで、調査対象者の不利益につながる可能性があるからです。このような点については、結婚前調査を依頼したときに事前に説明を受けることが多いでしょう。結婚前調査は、あくまでも法的に妥当であり、差別につながらない範囲の内容のみ報告が行われます。
聞き込みによって出身地を調べられる可能性はある
出身地に関しては聞き込みによって判明することがあります。自分がどこの出身なのか、周囲の人に話しているケースは多いからです。別の内容の調査を依頼して、聞き込みをしてもらい、結果的に出身地が判明するケースもあるでしょう。この場合は、特に差別につながらない出身地であれば、教えてもらえることがあります。
図書やネット、不動産登記から調査できるケースがある
違法な調査をすることができません。そのため、結婚相手の戸籍を得ることはできず、出身地を調べるためには別の方法を考える必要があります。
たとえば、図書やネットを用いて出身地を調べられるかもしれません。新聞や官報、電話帳などを活用することによって、出身地に関する情報を得られるケースがあります。また、ネット上に調査対象者の情報が残されていて、そこで出身地が公開されているケースもあるでしょう。
あるいは、不動産登記の記録をチェックすることで出身地を特定するために役立つ情報が得られることもあります。不動産登記の記録は、誰でも取得できます。
住民票などの取得は依頼できない
住民票や戸籍謄本といったものの取得を依頼することはできません。第三者が個人情報の取得をすることは難しいからです。
もし、第三者が簡単に住民票などの取得をできてしまうと、犯罪に悪用される可能性があります。そこで、役所などでは、窓口で本人以外が個人情報の記載された書類を取得しようとしても、厳しく対処しています。
違法な方法で取得すると罰せられる
たとえば、本人になりすまして住民票などを取得するという方法があります。これは違法な行為であり、発覚すれば罰せられてしまいます。
もし、探偵が違法な方法を用いて個人情報の取得を行えば、依頼者であるあなたにもリスクがあります。まともな探偵会社であれば、違法な方法による調査を引き受けてはいないため、個人情報の取得を頼むことは難しいでしょう。
預金や借金の詳細な金額を知ることは難しい
金融機関に記録されているデータを本人以外が照会することは基本的にできません。犯罪などに利用される可能性があるからです。どのくらいの預金や借金があるのか、詳細な金額を調べようと思っても、第三者が金融機関に照会することは難しいでしょう。また、金融機関の関係者から情報を提供してもらうことは違法であり、やってはいけないことです。このような行為を提案する探偵事務所を利用するべきではありません。
金額は推測するしかありません。
借金の有無を確認できることがある
本人を尾行したり、周囲から聞き込みをしたりすることによって、借金の有無を確認できることはあります。たとえば、尾行をしたら消費者金融のなかに入ったことを確認できれば、そこで借金をしている可能性は高いでしょう。周囲の友人知人からお金を借りているという情報を得られることもあります。あるいは、行きつけのお店にツケがあるといったことが発覚することもあります。借金を抱えているかどうか確認できるだけでもよいという人は、依頼してみるとよいでしょう。
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本人の内面に関することを調べるのは難しい
結婚前調査で調べられることは、聞き込みや尾行などによって間接的に得られる情報のみです。そのため、たとえ調査をしたとしても、本人が結婚についてどのように考えているのか、あなたを本当に愛しているのかといったことを調べるのは難しいです。調査をしたとしても、本音がわかるとは限らないことに注意しましょう。
病歴や通院歴を調べるのは難しい
医療機関では個人情報保護を厳格に行っています。患者のプライバシーを尊重することは法的な義務となっているからです。
仮に、第三者が医療機関から病気に関する情報を得られるようになると、患者にとって不利益となります。そのため、探偵が病院に問い合わせたとしても、病歴や通院歴を調べることはできないでしょう。医療機関のなかに知り合いがいて、その人から情報を聞き出せたとしても、これは守秘義務違反となり、刑罰の対象となります。
聞き込み調査でも病気の話は聞き出しにくい
医療機関を頼ることができないならば、主に聞き込み調査によって、病歴や通院歴を調べることになります。軽い病気であれば、周囲の人からの聞き込みで調べられる可能性は高いです。しかし、重い病気については、周囲の人に漏らしていないことが多いでしょう。
また、親しい人に知らせていたとしても、その人から病気の話を聞き出すのは難しいです。多くの人は、他人の病気についての話を第三者に簡単に漏らすようなことはしないからです。
通院している病院や診療科を調べられる可能性はある
聞き込み調査でも調べられない場合は、本人を尾行して確認します。たとえば、尾行して特定の病院に入っている場面に出くわせば、通院してる病院を調べることができます。その病院にどのような診療科があるのか調べることも可能です。
総合病院ではなく特定の診療科に特化している病院であれば、診療科を特定できる可能性もあるでしょう。ただし、それ以上、具体的な病名まで調べることは、探偵には難しい依頼です。
まとめ
結婚前調査を利用すれば、何でも情報を得られると考えてはいけません。探偵ができる調査は合法的なものに限られているからです。また、探偵が調査していると感づかれてはいけないため、慎重に調査を進める必要があります。結婚前調査で探偵にできることは限られていると理解して依頼しましょう。