探偵に相談から依頼、調査終了までの流れ

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探偵事務所に調査を依頼したいけど、何から始めたら良いのかわからず、動き出すのに不安を感じる人もいるでしょう。

そこで今回は、探偵事務所に依頼する場合、相談から調査終了までどのような流れになるのかを解説します。

不要なトラブルを起こさず、「こんなはずじゃなかった!」という思いをしないためにも、探偵事務所を利用する際の流れをしっかり把握しておきましょう。

探偵事務所への相談から調査終了までの大まかな流れ

探偵に特別な資格はありませんが、探偵事務所を開業するには、「探偵業の業務の適正化に関する法律」に則った手続きと公安委員会からの許可が必要です。この法律には、探偵事務所の業務内容の記載もあます。依頼者の利益とプライバシーを守るため、また、探偵事務所が法に触れる調査を行わないため、さまざまな規定があるのです。

そのため、多くの探偵事務所では、以下のような流れを踏んで、相談から契約、調査終了までの業務を行っています。

  • 1.探偵事務所への問い合わせ
  • 2.探偵事務所への相談
  • 3.調査内容の見積もり作成
  • 4.申し込み
  • 5.本契約
  • 6.予備調査
  • 7.本調査
  • 8.調査結果報告
  • 9.アフターフォロー

信頼できる探偵事務所は、依頼者に不利益がないよう、どのような調査方法でどこまでの調査が可能なのか、順を踏んで丁寧に説明してくれます。探偵事務所に調査を依頼する際は、あなたが充分理解できるよう、上記のような流れで誠意ある対応をしてくれるかを基準にして選びましょう。

探偵事務所では相談から調査終了までの8ステップ

それでは、探偵事務所の相談から調査終了までの流れを、1つずつ詳しく解説していきます。信頼できる探偵事務所を選ぶ基準となりますので、しっかりとチェックしてください。

探偵事務所への電話・メールで問い合わせ

あなたが利用できるエリアで探偵事務所を探したら、まずはメール、または、電話でやり取りを行いましょう。

このサイトの探偵ポータルサイト「探偵ちゃん」から紹介を受けた場合も同じです。紹介を受けた探偵事務所から連絡が入りますので、電話、または、メールでやり取りを行って下さい。

メールか電話のどちらが良いかといえば、電話の方がおすすめです。相手の声音がわかり、リアルタイムで会話する電話の方が、対応の善し悪しの判断がしやすくなります。

問い合わせでは、あなたが調査を依頼したい内容について聞いてみましょう。探偵事務所が対応可能か、かつあなたが「ここに相談してみよう」と思えたら、実際に顔を合わせた相談の予約を取ります。最初は問い合わせだけして、後日、相談の予約の連絡を入れても問題ありません。

探偵事務所と面談

問い合わせした探偵事務所と、具体的にどのような調査が行われるのか、予算はどれくらいになるのかを面談で相談します。

相談場所は探偵事務所が最適です。「依頼主に手間をとらせないように、こちらが出向きます」と申し出る相談事務所もありますが、本当に所在地に事務所があるのか、どれ程の規模で、どのような体制をとっているのかを知るためにも、探偵事務所に足を運ぶのは大切です。

調査内容の見積もり依頼

相談内容を元に、探偵事務所が調査内容の見積もりを作成します。見積もりには、実際にどのような調査が行われるのか、各調査にどれくらいの費用がかかるのか、詳細が記載されています。

探偵事務所に依頼するかどうかは、見積もりを確認して最終判断を下します。そのため、見積もり内容の確認は、非常に重要です。疑問や不安があるなら、必ず担当者に細かく確認しましょう。追加費用などの記載について触れていない場合は、ご注意ください。

調査依頼は正式に契約を交わしてから成立しますので、見積もりに料金は発生しません。依頼主が正当な利益を得るために、きちんとした見積もりを作成するのは探偵事務所の義務であり、経営努力でもあります。

見積もりが適当なものであれば、その探偵事務所とは契約をしないほうがいいでしょう。

契約の申し込み・本契約

探偵事務所が作成した見積もりを確認し、調査内容と料金の折り合いがついたら、契約の申し込みを行います。この時、「探偵業の業務の適正化に関する法律」によって、探偵事務所には依頼主に対して、書面をもって重要事項の説明を行うことが義務付けられています。

重要事項の説明について、以下引用

(書面の交付を受ける義務)
第七条 探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、当該依頼者から、当該探偵業務に係る調査の結果を犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いない旨を示す書面の交付を受けなければならない。

(重要事項の説明等)
第八条 探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該依頼者に対し、次に掲げる事項について書面を交付して説明しなければならない。
一 探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 第四条第三項の書面に記載されている事項
三 探偵業務を行うに当たっては、個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)その他の法令を遵守するものであること。
四 第十条に規定する事項
五 提供することができる探偵業務の内容
六 探偵業務の委託に関する事項
七 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の概算額及び支払時期
八 契約の解除に関する事項
九 探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する事項

引用元:探偵業の業務の適正化に関する法律

契約書について、「探偵業の業務の適正化に関する法律」では、本契約時に探偵事務所が必ず作成しなければならない書面、契約書についての記載があります。

契約書について、以下引用

2 探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結したときは、遅滞なく、次に掲げる事項について当該契約の内容を明らかにする書面を当該依頼者に交付しなければならない。
一 探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 探偵業務を行う契約の締結を担当した者の氏名及び契約年月日
三 探偵業務に係る調査の内容、期間及び方法
四 探偵業務に係る調査の結果の報告の方法及び期限
五 探偵業務の委託に関する定めがあるときは、その内容
六 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の額並びにその支払の時期及び方法
七 契約の解除に関する定めがあるときは、その内容
八 探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する定めがあるときは、その内容

引用元:探偵業の業務の適正化に関する法律

契約は、書面を良く読み、見積もりや口頭での説明との相違がないかを確認して、慎重に申し込みを行いましょう。

重要事項の説明、そして、契約書をもらった段階でも、サイン・捺印をしなければまだ契約していません。ですので、一旦持ち帰ることも可能です。

納得いかない部分や不安なところがあったら、一旦持ち帰り、契約書を隅々まで読み直すことをおすすめします。

予備調査

ここから費用がかかります。

あなたが提供した調査に必要な情報を元に、どのように調査するのか予備調査を行います。探偵事務所によっては、予備調査と本調査を分けていない場合があります。

予備調査では、以下のようなことが行われます。

  • 調査対象の情報チェック(自宅や勤め先の場所を確認する等)
  • 周辺状況のチェック(本調査時の行動を検討するため)
  • 本調査のシミュレーション

予備調査によって、探偵事務所は人員や機材の選定をし、手配を行います。場合によっては見積もりの予算を超えるケースもありますが、その際は必ず依頼主に連絡があり、了承を得てから追加を行います。

本調査

予備調査をもとに選抜された人員や機材を用いて、本調査が行われます。依頼主の希望があれば、調査の経過報告を受けることも可能です。

調査結果報告

調査終了後、探偵事務所から調査結果報告があります。調査をまとめた報告書や、調査時に獲得した証拠資料(写真や動画等)が、相談事務所から提出されます。

アフターフォロー

相談事務所によっては、アフターフォローを充実させています。アフターフォローは法律では義務化されていませんが、依頼主の中にはメンタルケアが必要だったり、調査結果をもとに自分がとるべき道に悩んだりする人が多いため、必要と判断する相談事務所は少なくありません。

アフターフォローの内容は相談事務所によって違いますが、カウンセリングや解決方法を実行するためのアドバイスなどが行われています。

探偵事務所への依頼は手順を踏んで行おう

探偵事務所の業務内容は、「探偵業の業務の適正化に関する法律」によって、細かく定められています。信頼できる探偵事務所は法を厳守しているため、今回解説した流れを踏んで契約に至ります。

初めて探偵事務所に依頼をする際、知識のないあなたは「こんなことまで聞いていいのかな?」と、思わず遠慮してしまうかもしれません。しかし、依頼主が不安や不明点なく、納得して契約を行うのは、探偵事務所にとっても重要です。わからなければ些細なことでも探偵事務所に相談、確認し、手順を踏んで契約を行いましょう。

口頭の契約や簡易な見積書、契約書で絶対に契約しないでください。トラブルの元となります。