自分のパソコンやスマホで知らない間に盗聴されるの?方法と対策
最近、自分の持っているパソコンやスマホが悪用されてしまい盗聴される被害が増えています。インストールした覚えのないアプリが入っていたり、知らない間にカメラ機能が起ち上がっていたりと、目に見えない電波で動くパソコンやスマホだからこその盗聴方法があります。
具体的にどのような方法によって、盗聴が行われているのか、その方法をご紹介します。また、防ぐための対策についてもご紹介します。
遠隔操作アプリを悪用されて盗聴される
最近は遠隔操作アプリが増えています。これは、遠隔操作する機能を活用することで防犯や紛失対策などに使えるものです。
たとえば、外出先からスマホやパソコンを操作して、カメラやマイク機能を働かせられるものもあります。こうした機能は、本来の目的としては盗撮や盗聴などを想定したものではありません。しかし、遠隔操作でマイクを動かせるのは、悪用すれば盗聴に使えてしまいます。別の目的でつくられたアプリによって、盗聴などに悪用されるケースが増えているのです。
アプリが不可視化されていることがある
遠隔操作するアプリを悪用されるときには、アプリが不可視化されていることが多いです。これは、普通にスマホやパソコンを操作しているだけだと、アプリの存在に気づけないようになっています。ダウンロードされているかどうかわからないため、知らぬ間に盗聴の被害にあってしまうケースが多いのです。
身近な人が犯人の可能性が高い
携帯にアプリをインストールできるのは、身近な人しかできないでしょう。遠隔操作アプリでの盗聴の犯人は身近な人の可能性が高いです。
恋人の動きをチェックしたいと考え、彼氏や彼女がスマホやパソコンにインストールするケースや、夫婦間でも起こりえます。
インストールに成功すれば、そのアプリを不可視化することで、バレずに盗聴を続けることが可能です。
中には、スマホをどこかに置きっぱなしにしてしまい、第三者に悪意を持って遠隔操作アプリを入れられるケースも考えられます。
遠隔操作ウイルスによる盗聴
パソコンやスマホに感染するウイルスによって盗聴されるケースがあります。遠隔操作ウイルスというものがあり、パソコンのマイクのスイッチを勝手にONにして盗聴されるのです。盗聴された音声はインターネットを通じて外部に流出してしまいます。企業や組織がウイルスによる盗聴被害にあったというケースは世界中に存在しています。
感染経路はさまざま
遠隔操作をするウイルスに感染する経路はたくさんあります。たとえば、特定のサイトにアクセスすることで、知らない間にウイルスに感染していることがあります。あるいは、メールから感染する被害も多いです。メールに添付されているファイルにウイルスがあり、ファイルを開いただけで感染します。メールにURLが記載されていて、そこをクリックすることで感染するケースもあります。
また、ネットワークによって複数の端末がつながっている場合は、1台の端末にウイルスが感染していれば、ネットワークにつながるほかの端末にもウイルスが拡散することがあるため注意しましょう。あるいは、記憶媒体からウイルスに感染するケースもあります。USBメモリや外付けのハードディスク、CD-R、DVD-Rなどのなかにウイルスが含まれているのです。
特定のターゲットを狙ってウイルスに感染させて盗聴しようと企む人がいるため、ウイルス感染への対策を心がけることは大切です。
無線LANを介して傍受(盗聴)される
家庭内で無線LANを用いてインターネットに接続している人は多いです。無線LANは電波によってネットに接続して情報のやり取りをしています。このときに、きちんとセキュリティを施していないと、外部から無線LANルーターに不正アクセスされる可能性があります。そうなると、無線LANを介して通信内容が傍受(盗聴)される危険性があります。
盗聴されている状態でクレジットカード情報など個人の機密な情報をウェブサイトに入力すると、そういった情報が全て知られてしまいます。
自宅の外にも無線LANの電波は届いてしまうため、不正アクセスのリスクが存在します。
公衆無線LANにも傍受(盗聴)のリスクがある
最近は公衆無線LANというサービスが登場しています。これは公共の場で使える無線LANのことであり、利用している人は多いです。ただし、無線LANを使うときに通信を暗号化していなければ、通信内容が外部から丸わかりになってしまいます。その結果、傍受(盗聴)されてしまう危険性があるため注意しましょう。
スマホやパソコンが盗聴されているか確認する方法3つ
スマホの電池の切れるスピードに注目する
スマホに知らないうちに遠隔操作アプリがインストールされていると、常に作動しているため、電池が切れやすくなることがあります。以前よりも明らかに電池が早く切れるようになっているときには、見えないアプリがスマホに入っている可能性があるため注意しましょう。
見覚えのないアプリやソフトがないか確認する
不可視化されていないのであれば、遠隔操作アプリやソフトを確認できることがあります。
端末にインストールされているアプリやソフトの一覧をチェックしてみて、入れた覚えのないものがあれば、それは怪しいと考えましょう。定期的にチェックすることによって、知らないアプリやソフトを見つけることができます。
ウイルスチェックを行う
アンチウイルスソフトによってウイルスチェックを行うことで、ウイルスの感染を確認することができます。定期的にウイルスチェックをすれば、ウイルスの被害を最小限に抑えることができるでしょう。
スマホやパソコンからの盗聴を防ぐ方法6つ
セキュリティソフトをインストールする
セキュリティソフトがあれば、ウイルスの感染を未然に防ぐことができます。また、外部からの不正アクセスに対抗することも可能です。定期的にウイルスチェックを行うことができ、スマホやパソコンを安全な状態に保てるでしょう。
パスワードを設定する
スマホやパソコンにはしっかりとパスワードを設定しましょう。パスワードがなければ、簡単に不正アクセスを許してしまい、盗聴されるリスクが高まります。また、単純なパスワードに設定するのも避けるべきです。誕生日や電話番号など推測されやすいパスワードは避けましょう。また、万が一のことを考えて、定期的にパスワードを変更することも大切です。
怪しいサイトにアクセスしない
インターネット上には怪しいサイトがたくさん存在しています。そのようなサイトにアクセスすると、すぐにウイルスに感染してしまうでしょう。特に海外のサイトには注意するべきです。また、メールなどでサイトのURLが記載されている場合も、不用意にクリックするべきではありません。
怪しいアプリやソフトをインストールしない
ネット上には怪しいアプリやソフトがたくさん出回っています。それらをインストールした結果、ウイルスが仕込まれていて盗聴される可能性があります。特に海外のサイトからダウンロードできるアプリやソフトには注意しましょう。よく名が知られていて、みんなが利用しているアプリやソフトのみを使うようにしてください。
無線LANは暗号化の設定を行う
無線LANを利用するときには、通信内容の暗号化をすることが大切です。暗号化してしまえば、傍受されたとしても、通信内容が読み取られる心配がなくなります。自身が利用されている通信サービスやWiFiルーターなどのサイトや説明書を確認すれば、暗号化の設定の方法が記されています。
フリーWiFiを避ける
無料でWiFiに接続してインターネットができるサービスがフリーWiFiです。フリーWiFiのスポットはさまざまな場所に設置されていて、多くの人が利用しています。しかし、セキュリティの甘いものが多く、通信が傍受されるリスクが存在しています。基本的には、フリーWiFiを利用するのは避けたほうがよいでしょう。どうしても利用したいならば、通信内容がしっかりと暗号化されているフリーWiFiを利用してください。
また、フリーWiFiになりすましているアクセスポイントも存在します。それに接続してしまうと、端末に侵入されてしまい、盗聴などのリスクが発生するため注意しましょう。
盗聴されたとわかったときには
すぐに初期化する
盗聴されている場合は、遠隔操作できるアプリやソフトがインストールされている可能性があります。あるいは、ウイルスに感染していて、端末が遠隔操作されることによって、盗聴されています。そこで、遠隔操作をしているアプリやソフト、ウイルスを削除すれば盗聴の被害をなくすことができます。しかし、アプリやソフトが不可視化されていると見つけるのが難しくなります。遠隔操作をしているアプリなどをすべて削除しきれないケースもあるでしょう。この場合は、端末を初期化する方法があります。そうすれば、端末のデータがすべて削除されて初期状態に戻ります。ただし、すべてのデータが消えるため、事前に必要なファイルなどをバックアップしておきましょう。
警察に相談する
遠隔操作アプリなどによる盗聴は犯罪行為であり、警察が取り扱ってくれます。このような犯罪はサイバー犯罪と呼ばれているものです。サイバー犯罪についての相談窓口が各警察に設置されているため、そちらに相談してみましょう。事情を説明すれば、専門知識と技術を持った捜査官が捜査に乗り出してくれます。
まとめ
パソコンやスマホなどを遠隔操作できるアプリやソフト、あるいはウイルスなどによって盗聴される被害は増えています。
ひょっとしたら、あなたも自身が所有しているパソコンやスマホなどから盗聴されているかもしれません。しっかりと盗聴対策をしておき、被害が判明したならばすぐに警察に相談しましょう。